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ウォーレン・バフェットの投資手法|成長株投資&バリュー投資&長期投資

ウォーレン・バフェット 成長株

ウォーレン・バフェットはアメリカの著名投資家の一人です。バフェットの投資哲学や投資手法はさまざまなメディアで報道されて広く知れ渡っています。

この記事では、断片的に語られることの多いバフェットの投資法を、成長株投資バリュー投資長期投資の3つの観点で整理してまとめました。

おくりん
おくりん

個人投資家でも、バフェットの投資法を参考にすることができます!

ぜひ参考にしてください。

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ウォーレン・バフェットとは

バフェットは、11歳で株式投資を始め、94歳の今(2024年12月時点)でも投資を続けているアメリカの著名投資家です。世界最大の投資持株会社であるバークシャー・ハサウェイの筆頭株主であり、同社の会長兼CEOを務めています。

長期間にわたり高い運用実績を残していることから、投資の神様オマハの賢人とも呼ばれています。また、バフェットがどこに投資しているのかがニュースになるほど、金融業界への影響力が大きいことでも知られています。

ウォーレン・バフェットの投資法

バフェットの投資法は3段階に分けることができます。

  1. 成長株投資:長期的に安定して成長が見込まれる企業を選ぶ
  2. バリュー投資:これはと思った企業の株価が割安なタイミングで購入する
  3. 長期投資:配当や企業の成長に伴うキャピタルゲインを最大限に享受する

成長株投資

成長株投資

バフェットは一定の基準をクリアした企業にのみ投資します。

  • 自分が理解できるビジネスモデルの企業
  • 優れた経営陣のいる企業
  • 自己資本比率とROEの高い企業
  • 参入障壁を持つ企業

自分が理解できるビジネスモデルの企業

バフェットは、自分が理解できるビジネスモデルの企業にしか投資しません。

2011年にIBM、2016年からはアップルの株を購入するようになったものの、バフェットは長年テクノロジー株を避けてきました。

それよりは、安定成長を続けてきた消費者に身近な商品やサービスを提供する企業への投資を好みます。バフェットの投資先として有名な企業は、コカ・コーラ、クラフト・ハインツ、P&G、アメリカン・エキスプレス、ウェルズファーゴ、ウォルマート、ジレットなどです。

優れた経営陣のいる企業

バフェットは、投資先の企業の経営陣が優秀であることも重要視しています。バフェットは経営者に、誠実であり、株主の利益を最優先に考え、財務規律があり、品質へのこだわりのある人物であることを求めています。

そのため投資する前に経営者によく会いに行っています。例えば、1966年にディズニーに投資する前、バフェットはウォルト・ディズニーに会いに行き、彼にディズニーランドを案内してもらい、事業計画について説明してもらったという話は有名です。

また、その後でニューヨークの映画館にディズニーの最新作を見に行くなど、自分の足で企業の状態や将来性を確認しに行く姿勢も、バフェットの投資手法の特徴と言えるでしょう。

自己資本比率とROEの高い企業

バフェットは、企業の財務健全性を評価するために自己資本比率とROE(自己資本利益率)を重視します。自己資本比率が高い企業は借金が少なく、経営が安定しています。自己資本比率が高ければROEは低くなりやすいですが、それでも高いROEを出している企業は、資本を効率的に活用して利益を上げる能力があることを示しており、投資先として魅力的です。

日本企業の場合、自己資本比率が50%以上、ROEが10%以上であれば優良企業とされます。

参入障壁を持つ企業

バフェットはエコノミックモートという表現をしますが、参入障壁のある企業に投資します。エコノミックモートは「経済的堀」と訳され、堀で守られている城のように、企業が競合他社を寄せ付けず、長期にわたって経済的利益を生み出す競争優位性を表す概念です。

エコノミックモート

バフェットは、競争優位性が持続する企業の条件として5つのポイントを挙げています。

ポイント概要代表的な企業
無形資産・ブランド力特許、ブランド、行政の許認可といった無形資産で他社の参入を防ぐコカ・コーラ、ディズニー、ナイキ、東京ディズニーランド
乗り換えコスト他所の商品やサービスに乗り換えることがユーザーにとって大きな負担になるマイクロソフト、セールスフォース、アマゾン
ネットワーク効果利用者が増えるほど、商品やサービスの価値が高まるビザ、マスターカード、ペイペイ、メタ
コスト優位性競合他社よりも低いコストを維持できる構造を持つウォルマート、コストコ、ホーム・デポ
効果的な規模ニッチ市場を寡占して高収益体質を築くユニオン・パシフィック

無形資産・ブランド力

無形資産・ブランド力は、ブランド力、知的財産、顧客との密接な関係、販売チャネル、規制、免許などの面で他社より優位性があることです。幅広い。無形資産・ブランド力があれば、他社の参入を防ぎ、価格決定権が強くなります。

乗り換えコスト

乗り換えコストは、他社の製品・サービスに切り替える場合に発生するコストです。乗り換えコストが切り替えによるメリットを上回る場合、誰も他社に乗り換えようと思いません。例えば、過去のOfficeファイルとの互換性の手間を考えるとマイクロソフトからの乗り換えをためらう企業は多いでしょう。ほかにも、安全に直結する自動車部品や、社内基幹システムに入り込んでいるソフトウェアも簡単に替えられません。

ネットワーク効果

ネットワーク効果は、ネットワークの規模が大きくなることで、既存ユーザーと新規ユーザーの双方にとって価値が高まる現象です。例えば、どこでも使える⇒ユーザーが増える⇒売上高が増える⇒加盟店が増える、といった正の循環が働くクレジットカードやQRコード決済などでネットワーク効果がみられます。

コスト優位性

コスト優位性は、SPA(製造小売り)などで中間業者をなくして構造的なコストの低さや、地理的な優位性による輸送コストの低さなどを指します。

効果的な規模

効率的な規模とは、大きくないニッチな市場で高いシェアを占めて、既存企業が効率的にサービスを展開している状態のことです。このような大きくない市場では、新規参入しようとしても資本コストを下回るリターンしか期待できないため、新規参入されにくいです。ニッチ市場を寡占している少数の企業が高収益を上げている業界が当てはまります。

バリュー投資

株式チャート

バフェットの投資哲学の中心にはバリュー投資があります。これは、企業の本質的な価値を評価し、その価値に対して株価が割安であると判断した場合に投資を行う方法です。

バフェットは「良い株を安く買う」「安全域(適正株価より現在株価が安くなっている程度)を確保する」とよく言います。

成長株投資の視点で競争優位性のある企業を選んだうえで、企業本来の価値と比較して株価が低水準なタイミングで株を購入することで、利益を高める確率を上げています。

バフェットは「みんながどん欲な時に恐怖心を抱き、みんなが恐怖心を抱いている時にどん欲であれ」とも言っています。

人間は株価が上がっている時は強気に傾き、株価指標面などを考慮せずに買い上がり、反対に株価が下落する局面では恐怖感から株を売却したくなるものです。しかし、こうした感情に左右されずに、優良株でも高すぎる時は購入を控え、安くなった時こそ買いを入れる。他人と逆を行くことが利益を生み出すチャンスにつながるという教訓です。

長期投資

長期投資

バフェットは短期的な市場の動きに左右されず、長期的な視点で投資を行い、実際長期投資することを好みます。「好きな保有期間は永遠」と言っているくらいです。長期保有により、配当や企業の成長に伴うキャピタルゲインを最大限に享受します。

長期間か部を保有するためにも、成長株投資で本当にその企業に魅力があるのかよく調べて理解してから投資をする必要があります。

関連書籍

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ウォーレン・バフェットの人生を通し投資の哲学と手法を学べます。監修者はバフェットの投資術に共感し、バフェットの動向を追っている日本大学商学部教授 濱本明氏です。バフェットの人生と行動と投資哲学を、現代の投資からみて理解できます。

まとめ

この記事では、断片的に語られることの多いバフェットの投資法を、成長株投資バリュー投資長期投資の3つの観点で整理してまとめました。

個人投資家でも、バフェットの投資法を参考にすることで利益を上げる確率を挙げ、損失を出す確率を下げることができますので、ぜひ参考にしてください。

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