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インデックス投資と高配当株投資の違いをわかりやすく説明|メリットとデメリット

インデックス投資と高配当株投資 配当株・優待株

インデックス投資と高配当株投資はどちらも人気のある投資手法です。この記事では、インデックス投資と高配当株投資の違いや、それぞれのメリットとデメリット、パフォーマンスの違いなどを比較してわかりやすく説明します。

インデックス投資と高配当株投資はどちらかが優れているというものではありません。投資の目的によって、インデックス投資が適切な場合もあれば、高配当株投資が適切な場合もあります。そのため、投資家のタイプごとに適した投資戦略についても説明します。

おくりん
おくりん

あなたにとってどちらの投資手法がいいでしょうか。

わたしはインデックス投資がメインで、一部の資金で高配当株投資をしています。

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インデックス投資と高配当株投資の違い

インデックス投資は、日経平均やS&P500などの株価指数に連動する値動きを目指す投資手法です。オルカンの場合は、MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスが株価指数です。インデックス投資に該当する商品としては、それぞれの株価指数に連動する投資信託やETFがあります。

高配当株投資は、配当利回りの高い株式に投資する投資手法です。高配当株投資としては、配当利回りが高い企業の株式を集めた投資信託やETFに投資する方法や、配当利回りの高い個別株に投資する方法があります。

インデックス投資と高配当株投資の主な違いを表にまとめました。

 インデックス投資 (投資信託、ETF)高配当株投資 (投資信託、ETF)高配当株投資 (個別株)
投資対象広く分散投資割安株、成熟産業比率が高い
リターン株式しだい
リスク低(分散投資:大)中(分散投資:中)高(分散投資:小)
難易度
投資目的キャピタルゲインインカムゲイン
複利効果ありなし(配当金を再投資した場合はあり)
手間かからないかからないかかる

投資対象

インデックス投資は株価指数に組みいれられる銘柄すべてが投資対象なので、もっとも広く分散投資される投資手法です。インデックス投資では投資信託やETFを通して幅広い銘柄に間接的に投資します。

高配当株投資は、投資信託やETFを購入する方法と個別株を購入する方法があります。投資信託やETFの場合は、高配当株の指数に組み入れられている銘柄を購入することになります。この中には長年割安に放置されている企業や、成熟産業の企業が多く含まれる傾向があります。

高配当の個別株を購入する場合は、自分で企業を調査して銘柄を選択します。

リターン

インデックス投資と高配当株投資のリターンを比較するため、日本とアメリカのETF価格推移を比較しました。個別株は企業ごとの差が大きいため比較はしていません。

日本株

日本の高配当株に投資するETFの代表的な3本とTOPIXを比較します。

  • 1489:日経平均株価を構成する225銘柄のうち、配当利回りが高い50銘柄で構成される「日経平均高配当株50指数」という指数との連動を目指すETFです。
  • 1478:MSCIジャパンが設定している「MSCIジャパン高配当利回り指数」との連動を目指すETFです。同指数はMSCIが独自の基準で構成銘柄を選定しており、安全性の高い高配当銘柄が組み込まれています。
  • 1698:TOPIX1000と東証REIT指数という2つの指数の構成銘柄のうち配当利回りが高い銘柄を株式から90銘柄、REITから10銘柄選び、指数化した「東証配当フォーカス100指数」との連動を目指して運用されています。
証券コード名称ベンチマーク構成銘柄数経費率配当利回り
1478iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETFMSCIジャパン高配当利回り指数約30~100銘柄
0.19%

約2.4%
1489NEXT FUNDS日経平均高配当株50指数連動型上場投信日経平均高配当株50指数約50銘柄0.28%約3.4%
1698上場インデックスファンド日本高配当東証配当フォーカス100指数約100銘柄0.28%約3.4%

1478、1489、1698について、過去10年程度ではそれぞれ日経平均よりは低いですが、同程度のリターンでした。これに加えて高配当株の配当をもらうことを考慮すると、過去10年程度の1478、1489、1698のリターンは日経平均を上回っていると言えます。

1478 vs 日経平均
1489 vs 日経平均
1698 vs 日経平均

アメリカ株

アメリカには主要な指数に連動するETFのほかに、高配当株ETFもあります。

VOOはS&P500に連動する成果を目指したインデックス投資のためのETFです。VYM、HDV、SPYDは高配当株投資を目的としたETFで、それぞれベンチマークする指標が異なる内容になっています。

  • VYM:アメリカ株式市場におけるREITを除く高配当株約440銘柄で構成されており、経費率も0.06%と低いのが特徴です。
  • HDV:アメリカの高配当株の中でも財務健全性が高く、かつ持続的に平均以上の配当を支払うことができると認められた「利回り上位75社」の銘柄で構成されているのが特徴です。
  • SPYD:S&P500指数の採用銘柄のうち配当利回りが高い80銘柄で構成されているのが特徴です。
ティッカーベンチマーク構成銘柄数経費率配当利回り
VOOS&P500約500銘柄0.03%1.19%
VYMFTSE ハイディビデンド・イールド・インデックス約440銘柄0.06%2.53%
HDVモーニングスター配当フォーカス指数約75銘柄0.08%4.08%
SPYDS&P500高配当指数約80銘柄0.07%3.88%

VOOはS&P500に連動する成果を目指したETFで、実際に過去10年のチャートを見てもほぼ一致しています。10年で2.7倍以上、平均して毎年+10.8%で価格が上昇してきました。

VOO vs S&P500

VYMはS&P500と比較して価格の上昇率は低く、S&P500の+10.8%/年に対して+6.1%/年でした。この差は4.7%/年で、これはVYMの配当2.53%よりも大きいため、VYMのリターンはS&P500より低いことになります。

VYM vs S&P500

HDVはS&P500と比較して価格の上昇率は低く、S&P500の+10.8%/年に対して+3.7%/年でした。この差は7.1%/年で、これはHDVの配当4.08%よりも大きいため、HDVのリターンはS&P500より低いことになります。

HDV vs S&P500

SPYDはS&P500と比較して価格の上昇率は低く、S&P500の+10.8%/年に対して+3.7%/年でした。この差は7.1%/年で、これはSPYDの配当3.88%よりも大きいため、SPYDのリターンはS&P500より低いことになります。

SPYD vs S&P500

将来のことはわからないものの、過去10年程度では、日本株では高配当株は日経平均よりリターンが高く、アメリカ株では高配当株はS&P500よりリターンが低かったです。

高配当株と成長株では、会社が税引き後利益を何に分配するかが異なります。分配先は大きく2つに分けられますが、高配当株では配当金の支払いに多く分配し、成長株では内部留保の事業内投資に多く分配します。

  • 配当金
  • 内部留保(事業内投資、現金)

会社が成長するには事業内投資が必要ですが、事業内投資をしてもそれに見合ったリターンを得ることが難しい成熟産業などでは、配当金の支払いに多く分配される傾向があります。そのため、高配当株は株価の成長性が低い傾向があります。

リスク

インデックス投資は幅広い企業に分散投資するためリスクが低いです。高配当株投資は投資信託やETFでもインデックス投資よりは分散効果が小さくなります。個別株の高配当株投資ではさらに分散効果が小さくなり、その分ひとつの企業の業績が資産に与える影響が大きく、リスクが高くなります。

難易度

インデックス投資でも高配当株投資でも、投資信託やETFの場合はどれを選ぶかは検討しますがそれほど難易度は高くありません。投資信託やETFの手数料や実績を比較検討するくらいです。

一方、個別株の高配当株投資では、購入する企業の株はよく選ぶ必要があります。単に配当が高いからという理由で選ぶと、企業の業績悪化や倒産によって資産が大きく減少してしまいます。配当が高くても株価が下がっては意味がありません。そのため、個別株投資は難易度が比較的高くなります。

投資目的

インデックス投資は、投資信託やETFの価格が高くなることを期待する投資手法です。そのため投資信託やETFを売却するまではお金は手に入りません。今すぐ使えるお金が増えるわけではなく、日々の生活が良くなる実感は得にくいです。

高配当株投資の主な目的は配当金をたくさんもらうことです(投資信託やETFや個別株の価格は現状維持または値上がりを期待しつつも)。そのため、投資信託やETFや個別株を売却する以外にも、配当金として定期的にお金が手に入ります。今すぐ使えるお金が増えて、日々の生活が良くなる実感を得ることができます。

また、高配当株投資では、株価が変動しても一定の配当収入が得られるという安心感が得られます。

複利効果

インデックス投資では配当金を再投資するため、福利効果が最大限発揮されます。

高配当株投資では配当金を再投資しなければ福利効果はありません。配当金を再投資した場合でも、配当金を受け取る時点で税金が徴収されるため、全額を再投資できないので福利効果が少し小さくなります。

手間

投資信託やETFでは、投資する金融商品を決めたらあとは淡々と積み立てるだけなので、手間はかかりません。一方、個別株投資は、企業の選択や業績のフォローなどポートフォリオのメンテナンスに継続して手間がかかります。

投資家タイプ別のおすすめ戦略

資産成長を重視する投資家

資産の長期成長を目指す投資家は、市場全体の成長とともに資産を成長させることができるインデックス投資が最適です。

おくりん
おくりん

理論上、資産を最も成長させることができる投資手法はインデックス投資と言われています。わたしのポートフォリオのメインはインデックス投資です。

配当収入を重視する投資家

定期的な安定した収入を得たい投資家は、高配当株投資(投資信託、ETF、個別株)が有利です。

おくりん
おくりん

定期的に配当収入があるのは魅力的ですよね。わたしも資産の一部で高配当株を持っています。

投資に手間をかけたくない投資家

初心者や資産運用に手間をかけたくない人はインデックス投資や高配当株投資(投資信託、ETF)が向いています。個別株では銘柄選定や売買タイミングなど決定することが多く手間がかかります。

関連書籍

まとめ

この記事では、インデックス投資と高配当株投資の違いや、それぞれのメリットとデメリット、パフォーマンスの違いなどを比較してわかりやすく説明しました。

インデックス投資と高配当株投資はどちらかが優れているというものではありません。投資の目的によって、インデックス投資が適切な場合もあれば、高配当株投資が適切な場合もあります。そのため、投資家のタイプごとに適した投資戦略についても説明しました。

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